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血管炎について

2014年10月01日

山田昭夫

血管炎について

【概要】

血管炎の仲間には多くの病気があります。いろいろな病名があって複雑になっておりましたが、1994年の血管炎に関する国際シンポジウムで正式病名と侵される血管の大きさによる分類が決められ、大型血管炎として巨細胞性血管炎(側頭動脈炎)、高安動脈炎(大動脈炎症候群)、中型血管炎として結節性多発動脈炎、川崎病、小型血管炎として顕微鏡的多発動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、チャーグ-ストラウス症候群(アレルギー性肉芽腫性血管炎)、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病などがあります。
(表)血管炎の種類と特徴
血管炎の種類 特徴的病変   検査
結節性多発動脈炎 皮膚潰瘍、心筋梗塞
顕微鏡型多発血管炎 皮膚潰瘍、腎障害   p-ANCA陽性
チャーグ-ストラウス症候群 喘息様症状が先行、神経障害 p-ANCA陽性
ウェゲナー肉芽腫症 鼻腔〜肺の肉芽腫、腎障害  c-ANCA陽性
巨細胞性血管炎 60歳以上、側頭動脈炎   
リウマチ性多発筋痛症 60歳以上、上・下肢帯の痛み
高安動脈炎 若い女性に多い、左の脈減弱
ヘノッホ-シェーンライン紫斑病 紫斑、腎障害
クリオグロブリン血症 寒冷により誘発
川崎病 子供の病気、冠動脈瘤

【症状】

共通する全身症状として、発熱、体重減少などがあります。各血管炎の症状は、侵される血管によって異なります。心臓の冠動脈の血管炎で心筋梗塞、腸管動脈の血管炎による腹痛・下血、神経に栄養を与える血管の血管炎により運動マヒやしびれ、皮膚の血管炎により皮疹・皮膚潰瘍などさまざまです。
日本人に多い高安動脈炎は、左総頸動脈が侵されやすく、左の脈が触れにくくなることより、"脈なし病"と呼ばれていたこともありました。

【検査】

共通する検査異常は、CRP、赤沈など炎症反応が陽性となることです。白血球の一種である好中球に対する抗体(p-ANCA、c-ANNVA)は診断に有用です。

【治療】

副腎皮質ステロイド薬が有効ですが、免疫抑制薬を併用しないと効果不十分のことが多く、その使い方も複雑です。予後不良のことが多いので専門医の治療を受けることを薦めます。